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2008年2月 5日 (火)

グラナドス演奏の模範

ラローチャ(アリシア・デ)


グラナドス:スペイン舞曲集

 スペインピアノ界の女王、アリシア・デ・ラローチャが弾くグラナドスのスペイン舞曲集。彼女にとっては3回目の録音で、聞き比べた中では最も完成度の高いものだと思う。スペインの太陽を思わせるような明るく陽気な音、緩徐部分で見せる歌心、そして何より舞曲独特のリズム感と、ラローチャが弾くグラナドスには3拍子全てが揃っている。それはスペイン舞曲でも十分に堪能できるが、同時に収められた主題といくつかの変奏からなる「詩的なワルツ」では、それをより凝縮した形で楽しめる。

 ラローチャの演奏はそれ自体を楽しむのと同時に、楽曲の研究にも重要な役割がある。グラナドスは意外にアバウトな人だったようで、楽譜にはしばしば自筆に基づくと思われるミスや脱落がある。演奏者はそれぞれ自分で校訂をして弾いているが、ラローチャはグラナドスの孫弟子で、実際に指導を受けたこともある人物。ボイルー社から出版されているラローチャ版の楽譜とあわせて、CDで聴く実際の演奏も、グラナドス演奏の模範となる重要なものだ。

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